大阪市内のローカル線「南海汐見橋線」に乗ってきた
南海汐見橋線とは
南海汐見橋線の路線は
始発は京セラドームにほど近い汐見橋駅です。
阪神なんば線と大阪メトロ桜川駅に接した小さな駅。
5つの駅の約4.6㎞を9分かけて2両編成で走ります。
始発は6:10から終電は22:45まで
ほぼすべての時間帯で30分ごとに運行されます。
南海汐見橋線の歴史は
元々は高野鉄道(現南海高野線)が
大阪市内に延伸する際の1900(明治33)年に
開業されました。
1929(昭和4)年に支線化されて
大阪市内のローカル線となってしまいました。
2000年代半ばには汐見橋駅に利用者は
300人程度にまで減少してしまったそうです。
それでもこの路線が残っていたのは、
2004年の近畿交通審議会で関西空港への短絡線
(下図の緑色の部分)
ところが2017(平成29)年に南海電鉄は
乗り入れることが決定してしまい
汐見橋線ルートとはならなくなってしまいました。
これですぐ南海汐見橋線が廃止されるということは
無いのでしょうが、将来的にどうなるかは心配です。
南海汐見橋線各駅探訪
汐見橋駅
阪神なんば線桜川駅に隣接していますが、
洒落た阪神の地下に降りるエレベーターと
始発(終点)駅なのにホームは1つ。
浪速区桜川の都会にありながら駅はひっそりと
ほとんど人気はありません。
以前は改札の上に
大きな南海沿線の案内図があったのですが
老朽化が激しく、撤去されてしまいました。
芦原町駅
駅名は当時の所在地名「難波芦原町」が由来です。
相対式ホーム2面2線ですが、駅上橋は無く、
汐見橋駅方面の電車に乗る場合は行内踏切を渡ります。
木津川駅
ある意味有名な駅です。
1日当たりの乗降客は100名足らずで、
南海汐見橋線としては最小の乗降客数です。
1960年代までは、
和歌山から運んだ木材を降ろす貨物駅として賑わいましたが
今は駅前にはコンビニ1軒すらありません。
人影もほとんどなく、私と同じようなカメラを抱えた
変わり者のお兄さんが一人写真を撮っていました。
津守駅
大阪府立西成高等学校の最寄駅で
その隣には西成公園や津守下水処理場があります。
元々西成高等学校と西成公園が出来る前には
大日本紡績木津川工場が立っていました。
その頃は工場に通う工員がこの津守駅を利用して
大変賑わっていたそうです。
そのころには繁盛していたであろう津守商店街も
日曜日だからなのかひっそりとしていました。
西天下茶屋駅
私が東京から転勤してきたばかりの頃、
天下茶屋は「てんかぢゃや」と読むと思っていたのですが
正式には「てんがちゃや」でした。
この付近は大阪の下町らしく活気があります。
駅南側の西天商店街(銀座商店街)は、
NHK連続ドラマ「ふたりっ子」の舞台になっていました。
岸里玉出駅
優等列車は止まりません。
高架駅になっており、2階がコンコースで3階がホーム。
南海線の高架時に一つの駅になったそうです。
駅の周りはマンションや住宅が並ぶ住宅街です。
こうしたゆったりと電車に揺られる光景は、
果たしていつまで見続けることが出来るのでしょうか。