海航集団の経営に海南省が関与 航空会社の苦境は続く
中国海南省が再建を進める
海航集団とは
日経新聞の3月3日付の朝刊に
海航集団は自力再建を進めてきたがうまくいかず
中国南部の海南省が経営再建に関与することが決まったと
記事で報じました。
海航集団(HANAグループ)は
中国第4位の航空会社海南航空などを傘下に持つ複合企業で
ヒルトン・ワールドワイドの株を取得したりと
海外の大型M&Aで急成長してきた会社です。
海南航空は日本には成田、羽田、関西、新千歳に乗入れし、
中国初のスカイトラックス社5つ星を受賞していました。
苦境に至った経緯とは
中国当局の方針で、多額の負債が金融を不安定にさせる為
海外買収を積極的にしてきた企業の監視を強化しました。
拡大戦略は行き詰まり、
ヒルトンの株式売却や米国不動産の売却、
LCC香港エクスプレスを売却しましたが、
復活することはかなわなかったようです。
2018年12月期には
約20億元(300億円)の赤字となり、
2019年12月期も赤字になる見込みです。
香港のデモで傘下の香港航空の給与遅配があり、
追い打ちをかけたのが新型コロナウイルスの感染拡大でした。
2020年1月期の乗客は前期比35%のマイナスです。
タイ航空では赤字415億円
LCCとの競争激化で
同日の日経新聞ではタイ航空の赤字も報じていました。
2019年12月期の連結決算は
120億バーツ(415億円)の赤字だったとか。
最終赤字は3年連続で、原因はLCCとの競争強化による
運賃収入が下がったことです。
この期には新型コロナウイルスの影響が反映しておらず、
更に厳しい状況が続くかもしれません。
株主の殆どが王室と政府ということもあり、
経営がすぐにどうなるとかは無いのでしょうが
LCCとの競争が原因であれば抜本的なてこ入れが必要です。
アシアナは無休休業10日
これも3月3日の日経記事からです。
経営再建中のアシアナ航空は、
全社員の無給休暇を義務づけたそうです。
10日間の無給休暇だそうで
これにより3月中の従業員の給与を3分の1を
削減しようとしているようです。
韓国政府の発表では2月の17~23日の国内航空会社の
乗客数は前期比84%減だそうです。
これから新型コロナウイルスがまだまだ拡大するのかで
世界中の航空会社は苦境が続きそうです。