JALが羽田空港国際線の大幅拡充を発表
羽田国際線の増枠を受けて
2020年度夏ダイヤ(2020年3月29日)より
2019年9月2日に国土交通省より羽田国際線の発着枠の国別配分数と企業別配分数が発表されました。
羽田空港では、2020年の夏ダイヤから昼間時間帯の国際線発着枠を拡大し、1日当たり50便枠を拡大するというものでした。そして日本の航空会社に25便枠、相手国の航空会社に25便枠を配分しました。
それによると、日本航空は、米国6便分、中国2便分、ロシア1便分、豪州1便分、インド0.5便分(深夜、早朝便と合わせて1便分)、フィンランド1便分、の11.5便分が割り当てられました。
そして19日付のプレスリリースで2020年度夏ダイヤでの国際線発着枠の増枠分についての利用方法が発表されました。
方面別の羽田・成田発着便の状況
アメリカ
米国宛の増枠は6です。
単純に成田からのシフトはせず、一部の増便にチャレンジしてきました。
従来の羽田・成田の便と2020年度夏ダイヤを比較してみます。
左が2019年度冬ダイヤ、右が2020年度夏ダイヤです。
ニューヨーク行きの成田発便は羽田に移して羽田でダブルデイリーとしました。
ダラス行きも成田から羽田にシフト。
そして前回発表になった成田~サンフランシスコの新規就航とあわせ、シカゴ、ロサンゼルス、サンフランシスコは成田を残し、羽田と成田を毎日1便ずつにしています。
ホノルル便は2便を成田から羽田に移しました。
ヨーロッパ・ロシア
ヘルシンキとモスクワ行きを成田から羽田に移しました。
併せて、モスクワの空港をドモジェドボからアエロフロート・ロシア航空の本拠地であるシェレメチョボ空港に変更します。
アエロフロート・ロシア航空との連携を密にするとのことです。
下の表も左が2019年度冬ダイヤ、右が2020年度夏ダイヤです。
また、以前発表があったように、成田からはウラジオストク行きが毎日1便新規就航します。
インド・豪州
インドについてはデリー行きが成田から羽田に移されます。
また、以前発表があったようにベンガルール行きが成田から毎日1便新規就航となります。
豪州についてはシドニー線が成田から羽田に移されます。
左が2019年度冬ダイヤ、右が2020年度夏ダイヤです。
中国
中国の羽田国際線の増枠は2便です。
中国も単純に成田発着分を羽田に移すのでは無く、上海行と大連行きを増便にしてきました。
上海は成田3便と羽田3便の計6便、大連は成田1便と羽田1便の計2便です。
左が2019年度冬ダイヤ、右が2020年度夏ダイヤです。
感想
以前から発表されている成田からサンフランシスコ、ベンガルール、ウラジオストクへの新規就航のほか、ロサンゼルス、シカゴ(2021年2月15日から)、上海、大連が実質増便となります。
羽田空港の国際線増枠を単純な成田からの移管だけではなく、増便で使ってきたのはある意味意外でした。(出来れば新規就航地を増やしてもらいたかったというのも本音ですが。)
これから、余裕ができる成田枠を使っての新規就航も含め、ようやく日本航空も積極的に動き出して来るのでしょうか。
今後も目が離せません。